工業的研究を重視  ≪研究・アメリカ・企業≫

そのために企業や国が研究機関を設置する動きは19世紀後半から20世紀初頭にかけて先進諸国で始まり、第一次、第二次の両世界大戦を通してますます全体的傾向へと発展していった。

ドイツでは、1870年に、理工学研究所Physicalische Technische Reichsanstaltを設立し、産業の基礎となる測定法などの工業的研究に着手している。

クルップやジーメンスなどの企業では1900年代初頭には、すでに数百人に及ぶ研究者を擁して工業的研究を実施していた。

アメリカでは1901年に、国立度量衡局US National Bureau of Standardsが、イギリスでは1900年に物理学研究所National Physical Laboratoryが設立されている。

工業的研究と同時に「開発」の独自な役割が重視され、組織的に追究されるようになったのは第二次世界大戦後であるが、アメリカではすでに1941年に国防に関連する科学的・医学的研究を組織化するために、科学研究開発局Office of Scientific Research and Developmentが大統領直属の機関として設置されている。

原子爆弾開発は科学研究開発局の指揮下において実行され、戦後の技術開発体制の原型となった。

第二次世界大戦での軍事技術開発の経験をもとに、1947年に出されたスティールマン報告は開発段階を独自な段階として位置づけて、アメリカにおける科学研究の組織化を方向づけている。
update:2010年01月30日